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相続財産に借金が見つかった場合

相続放棄と過払い金

相続財産の中に負債が見つかった場合、それがプラスの財産を上回る場合には、相続放棄を検討する方も多いと思います。しかしながら、相続放棄をすることがかえって損につながってしまうこともあるかもしれません。

クレジット会社や消費者金融のような金融機関から借り入れを行う場合には、利息制限法に基づいた返済利息金が設定されていることが通常です。亡くなった方が生前借り入れていた金融機関が、利息制限法上の返済利息金上限を上回る利息を設定していた場合、その超過部分については、「過払い金」として返還されるかもしれません。

過払い金返還請求の対象となるのは、2010年(平成22年)6月の法改正以前の借り入れ又は、完済から10年が経過していない借り入れとなります。

亡くなった方の借り入れに伴う過払い金であっても、相続人であれば、返還手続きをすることが出来ます。被相続人の借金が判明したら、まずは過払い金があるかも一緒に調査してみましょう。

過払い金の有無が判明したのちに、相続放棄を選択することは可能です。しかしながら、過払い金調査をし、相続放棄をするか否かの判断は、相続の開始を知ってから3ヶ月の熟慮期間内に行わなければなりません。相続の開始を知ったら、迅速に対応するほか、どうしても間に合わない場合には、家庭裁判所に熟慮期間の伸長を申し立てることも検討するとよいでしょう。

ご自身では判断に迷ってしまうという場合や、手続きが分からず不安という場合には、相続の専門家をご活用ください。

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