親族が亡くなり、通夜・葬儀の手配を済ませたのも束の間、各市区町村の役所等で様々な手続きをしなければなりません。
基本的な手続き
親族の死後必要な最低限の手続きだけでも、これだけの届け出をしなければなりません。死亡届と死体火葬埋葬許可申請には7日の、世帯主変更届には14日の期限も設けられています。期限のある手続きを優先的に、早急に進めるようにしましょう。
法律上の手続き
最低限の手続きを終えたら、法律上義務付けられた手続きも済ませる必要があります。法律上の手続きについては、様々な分野の専門家がいます。手間のかかる法律手続きについては、専門家にお任せしてしまうのもおすすめです。
「やめる」ための手続き
被相続人がお亡くなりになっても、引き落としは続き、借金が無くなるわけでもありません。相続財産の減少を防ぐための手続きは、単純承認とみなされる「処分行為」とはみなされませんので、相続放棄や限定承認を検討している場合でも、早急に手続きを行うようにしましょう。
「もらう」ための手続き
人がお亡くなりになると、死亡保険や死亡一時金等さまざまな給付がなされます。しかし、これらの手続きには注意が必要です。遺族年金や死亡保険金は、「受取人固有の財産」ですので、受け取ってしまっても問題はありません。一方で、これらの中には、高額療養費の還付請求など、受け取ることで「単純承認した」とみなされてしまう手続きがあります。
「単純承認した」とみなされてしまうと、相続放棄や限定承認ができなくなってしまいますので、注意が必要です。
「引き継ぐ」ための手続き
身近な方がお亡くなりになると、その方が他の方と結んでいた契約などを引き継ぐのか、終わらせるのかを判断しなければならない場面も多くあります。第三者が関わっている契約などは、トラブルの火種にもなりかねませんので、迅速な対応が必要です。
このように、通夜・葬儀の手配が終わっても、進めなければいけない手続きは多岐にわたります。なかには期限が設けられているものや、放置することでトラブルとなってしまうものもありますので、できる限り早く手続きを進めていきましょう。